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  • アーツイニシアティヴトウキョウ、少人数制で学び体験するアート教育プログラムを12月12日から全3回で実施

  • 2023/11/30 0:00 公開  編集部
  • アーツイニシアティヴトウキョウ(AIT)が主催する教育プログラム「TOTAL ARTS STUDIES」は 、2023年12月12日(火)から全3回にわたってレクチャーと鑑賞ワークショップを開催します。

    展覧会鑑賞風景 (アーティゾン美術館、2023年) Photo:阪本勇 Courtesy of atelier A and Arts Initiative Tokyo展覧会鑑賞風景
    (アーティゾン美術館、2023年) Photo:阪本勇 Courtesy of atelier A and Arts Initiative Tokyo

     

    「脳と心を遊泳する芸術体験」リンク

    インストラクター:堀内奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)
    ゲスト:ヨレイン・ポスティムス(ミュージアム・オブ・マインド[心の美術館] マインドフルネストレーナー兼メンタルヘルス・プログラム・マネージャー) 

    「メンタルヘルス」や「ニューロダイバーシティ(Neurodiversity 神経多様性)」をキーワードに、アートとメンタルヘルスをつなぐ実践について、全3回のセッションを通して考えます。近年、アートを通じた多様な体験が私たちの精神や身体に及ぼす作用について、さまざまな研究が行われていますが、芸術と心の関係は決して今にはじまったものではありません。古代には彫刻や壁画を用いて、人々の健康を観察したり治療の儀式を行っています。本コースでは、そうした芸術と心の歴史にも触れながら、昨今活発になっている、多様な人々との作品鑑賞や芸術体験について、その最新の動向や課題についても考えます。

    特に、セッション2では、2005年開館以降、人間の心の多様さにフォーカスし、変化する心を発見する革新的でユニークなプログラムが世界的に注目を集めているオランダの「ミュージアム・オブ・マインド(心の美術館)」(2022年ヨーロッパ年間最優秀博物館賞受賞)から初来日するキュレーターのヨレイン・ポスティムス氏を迎えます。「ミュージアム・オブ・マインド」は、ハンセン病患者の隔離施設や精神科病院として使用されてきた歴史を持つ建造物を活用し、かつての治療に用いられた器具や資料など、精神疾患にまつわるスティグマの歴史とともに、現代アートの作品を展示し、鑑賞者に「心」について問いかける工夫を行っているユニークな美術館です。また、アウトサイダー・アートに特化したミュージアムも運営しています。

    当日は、ポスティムス氏によるレクチャーのほか、参加者との交流を通して、アートと精神医療、ケアを通じていろいろな心のあり方について考えます。

    最新のアートとメンタルヘルスの動向を知りたい方、芸術と福祉・ケア、医療の分野の協働について考えてみたい方、また、芸術体験で得た気づきを自分の生活や仕事に取り入れたい方におすすめです。定員に達し次第、受付終了となります。

     

    開催日時と場所
    ・レクチャー:2023年12月12日(火)、12月19日(火)19:00-21:00 代官山AITルーム
    ・鑑賞ワークショップ:2024年1月20日(土)13:00-15:30 アーティゾン美術館(予定)

    回数
    全3回

    定員
    15 名

    料金
    ¥30,800 (税込)
    ※料金には、レクチャー代金のほか、オンデマンド・アート講座TASプレミア「芸術から眺めるこども、こころ、せかい」コース(全24レクチャー/ 視聴期限なし / ¥13,200相当)、各セッションにつき1ドリンクが含まれています。
    ※ご欠席される場合は、後日オンラインにて録画したセッションをご視聴いただけます。
    ※逐次通訳あり(セッション2のみ)

    お申し込み・詳細
    https://www.a-i-t.net/events/14468/

     

    セッション1. 脳と心を遊泳する芸術体験 120分

    12月12日(火)19:00-21:00 代官山AITルーム
    アートを見ることや体験することは、なぜ私たちの脳や心に作用するのでしょうか。近年、芸術体験が私たちのストレスや心の不安、トラウマなどを緩和するツールとして注目されていますが、歴史を遡ると、絵画や彫刻をつかって身体や心の治療を行ってきたという記録があります。このセッションでは、アートとメンタルヘルスの歴史や、多様な参加者との取り組みについて、特に国内外の美術館やアートスペースの実践を紹介します。

    キーワード:
    ・メンタルヘルスとニューロダイバーシティ(Neurodiversity 神経多様性)
    ・多様な人々との芸術体験
    ・美術館の教育プログラムの取り組み
    ・アートと精神医療、ケアの取り組みと課題

     

    セッション2. メンタルヘルスと美術館―オランダ「ミュージアム・オブ・マインド(心の美術館)」の実践から  120分

    12月19日(火)19:00-21:00
    ゲスト:ヨレイン・ポスティムス(ミュージアム・オブ・マインド[心の美術館]  キュレーター、オランダ)
    誰にでもひらかれた実験的な美術館では、どのような視点でアートの学びのプログラムがつくられ、鑑賞者はどのようにそれらを享受しているのでしょうか。オランダの「ミュージアム・オブ・マインド(心の美術館)」からメンタルヘルス・プログラムを担当するヨレイン・ポスティムス氏をゲストに迎え、同美術館の展覧会をはじめ、障害のある人々とのプロジェクトや、学校と協働して行う自殺予防プログラムなど、ヘルスケアとアートの取り組みについてお話しを伺います。「ミュージアム・オブ・マインド」の実践から、アートがもたらす新しい価値と可能性、そして課題について学び、また、3回目に行う鑑賞プログラムに向けたヒントや問いかけもここで探ります。

    キーワード:
    ・美術館におけるアートとメンタルヘルスのオランダの事例
    ・美術館とケア、教育分野の協働
    ・子ども・ユースの自殺防止プログラム
    ・障害のある人々の職場としての美術館

     

    セッション3. 美術鑑賞プログラム―あいまいで変わりゆく「心」を探求する150分

    2024年1月20日(土)13:00-15:30 アーティゾン美術館(予定)
    最後のセッションでは、アーティゾン美術館(予定)を訪れ、展覧会を鑑賞します。過去2回のセッションで発見した問いかけをヒントにしながら、作品と向き合い、じっくり観察することを意識してみましょう。作品のどのような色、形、質感が気に留まったか、どのような物語や音が思い浮かんだか、自分や他のメンバーがどのような視点や思考で物事を眺めているか、最後にメンバー全員でディスカッションを行い、その気づきから、日々の生活や仕事に応用できるような自身の心の変化を探求します。

    キーワード:
    ・作品鑑賞から考えるメンタルヘルス
    ・作品からの情報の抽出、気づきの発見
    ・美術鑑賞における多様な視点
    ・生活や仕事に応用できる学びや発見

    ミュージアム・オブ・マインドでの展覧会風景

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